第16章 今年も夏休みはおわらないっ! 〜今年も大集合!1日目移動編〜
ぐぐっとうねった山道を登り数件の建物を通り過ぎると、みえてきたのは白とブラックグレーの一軒家。
『うわ…綺麗なお家。』
車を降り、周りを見渡すと他に家はないみたい。
まあ、少しうるさくしても騒ぎすぎなければ大丈夫かな?
「ほら、鍵渡すから窓開けてこい。荷物どこ持っていけばいいか指示、よろしく。」
そう言うクロから鍵を受け取ると私は上野駅で買ったお土産を持ち中へと向かった。
鍵で玄関を開け、まずは1階。
この建物、少し特殊な作りになっていて1階、2階どちらに行くにも階段を上り下りしなければならない。
階段を下ると2つのベッドルーム。
そして反対側にはお風呂とパウダールームとお手洗い。部屋の窓を開けると2階へ走る。
階段を登ればすぐ、キッチンダイニング。
そしてカーペット敷きの広い部屋が1つとお手洗い。
冷蔵庫のコンセントをさし、生ものを冷蔵庫に放り込むとキッチン側の大きな窓を開け、階下にいるみんなに向かって叫んだ。
『女子の荷物は1階!他の荷物は2階に!今そっち向かうねー!』
そう言って私は階段を下りる。
玄関付近には車から降ろした荷物が積んである。
それらを通り過ぎ、私はみんなのいる車の方へと向かった。