第16章 今年も夏休みはおわらないっ! 〜今年も大集合!1日目移動編〜
中に入ればサービスエリアよりは少ないが、品揃え豊富なお店たち。
木兎は速攻ラーメン屋さんのメニューの前へと走って行った。
私達はというと、蛍が食べれそうな軽食を探しに向かった。
『流石に木兎みたいにがっつりはしんどいしね…』
「えー!俺ラーメン食べたい!」
「この胃袋ブラックホールと一緒にしないでください。」
まあまあと蛍をなだめリエーフには自重させ、いいお店がないか見て回れば、やっと見つけたベーカリー。
ふわりと美味しそうな香りが鼻をくすぐり、思わず中へ入れば、たくさんの種類のパンが並んでいた。
『美味しそう…』
ついついトングに手を伸ばせば隣の蛍が呆れ顔。
「上野でも買ってたのにまだ買うんですか?」
『だって…美味しそうで…』
1個だけ…1個だけ!と山の形の紅茶のシフォンをお盆に乗せる。
リエーフは名物らしいカレーのスティックパンを。
蛍は動物の乗ったフォンダンショコラと新鮮な野菜やハムを挟んだベーグルを乗せる。
会計をしようとしたときに、ふと思い立ってリエーフが買ったカレーのスティックパンを2つ追加。
蛍用の袋に入れてもらうと、蛍はなんとなく察したようで何も聞かずに袋を持った。