第16章 今年も夏休みはおわらないっ! 〜今年も大集合!1日目移動編〜
上野駅から進み出した車はすぐに首都高へと入る。
時間的にも道路が空いているので比較的いいスピードで進む。
順調に進み始めて30分が経っただろうか。
運転手のクロ以外でおやつパーティをしていれば、私のスマホに着信が入る。
スマホをタップすると比較的落ち着いた2人の声が聞こえてきたのでこちらもスピーカーにして話をし始めた。
「順調に進んでいるところ悪いんですが事件です。」
そう言いだしたのは赤葦。
『なんとなく読めた気はするけど…どうしたの?』
「木兎さんの燃料タンクが枯渇寸前です。」
そう言うのは蛍。
おもわず吹き出しそうになる私とクロと莉奈ちゃん。
よくわからなかったらしいリエーフへの説明は置いておいて…
『じゃあ…リエーフ、1番近いサービスエリア、もしくはパーキングエリア探して?』
「了解です!」
そう言ってスマホに向き合ったリエーフはすぐにパーキングエリアを見つけ出した。
「今、三軒茶屋より少し先にいるんですが、次の…みなと…きた?パーキングエリアまでは20分くらいです!」
みなときたってどこよ…とリエーフのスマホを覗き込めば、地図は港北(こうほう)パーキングエリアを指し示していた。
『”こうほう”ね…?じゃあ、そこで休憩…かな?』
私達はお互いの運転手にそれを伝えると、車は目的のパーキングエリアに向かって進み始めた。