第16章 今年も夏休みはおわらないっ! 〜今年も大集合!1日目移動編〜
車は順調に進み、20分前には駅前に着いてしまった。
「さすがに20分も路駐できねーしな…」
そうため息をつくクロに私は提案をする。
『じゃあ、私とリエーフが中で蛍くるの待ってるから、2人はドライブデートしてて?木兎達が来たらちゃんと言っておくから。』
「まあ、それがいいかもな…」
『蛍が着いたら莉奈ちゃんに連絡入れるね?』
そう言うと私とリエーフは自分の鞄を持ち、車から出た。
降りるときにクロのため息が聞こえたのはきっと気のせい…のはず。
駅に走る私を見てリエーフは悟ったらしい。
「美優さん!いつものですね?」
『うん!』
私は何かしらの用事で駅に来るとお土産を見てしまう。
今回も実はそれ。
上野駅のお土産はあんまり見たことがなかったから時間があれば行きたいなと思っていたので、これはチャンス!と車から降りたのだ。
駅の構内に入るとお店の方へ一直線。
『リエーフ、どういうのが食べたい?』
「甘いもの…っすかね?」
『了解。』
お店のある通りに来ると、私達2人はいつものように食べたいものはないかとショーウインドーを眺めた。