第15章 【番外編】それぞれのデート 獅子編
『ただいまー。』
丸一日歩いてくたくたになった足。
足首のストラップを取るとパンプスをぽいぽいと脱ぎ捨てる。
「美優さん行儀悪いー。」
『いつもはしないんだからいいじゃない。』
そう言いながら後ろを振り向けば、リエーフは私が脱ぎ捨てたパンプスを拾って下駄箱に入れていた。
『リエーフありがと。』
「たまには俺だって役に立つでしょ?」
そう言って玄関を上がるリエーフ。
それを待って、私は部屋の方へと向かう。
部屋の前に行くとリエーフは先ほど買ってきた物が入っているショップバッグを私に渡してくれた。
お礼を言いそれらを部屋に押し込んだあと、疲れた体を癒すため、お風呂の準備を始めた。
その間リエーフも自分の荷物を部屋に置きに行く。
2人での生活にも慣れた。
いつのまにかもう3ヶ月。
まだ3ヶ月…なのか?
3ヶ月でリエーフはたくさん成長した。
体つきもそうだけど、精神的にも。
”子供”から”大人の男性”へと近づいている。
私なんてすぐに追い抜かれてしまいそうで嬉しい反面、ちょっと…怖い。
そんなことを考えてたら自分の部屋から戻ってきたリエーフにぎゅっと抱きしめられた。
「みーゆさん。お風呂、一緒に入りましょー!」
『えっちなことしないならね?』
「えー…」
する気だったのか。とツッコミを入れたくなる気持ちを堪えつつ、私はリエーフと一緒にお風呂へと向かった。