第13章 今年も夏休みはおわらないっ! 〜今年も大集合!準備編〜
まずはじめにやってきたのは水着コーナー。
「センパイこーゆーの似合いますよー。」
そう、棒読みで莉奈ちゃんが進めてきたのは、マイクロビキニ。
さすがにちょっと前にリエーフに着せられたものよりは布面積は広いけれど、あの時のことを思い出すと恥ずかしさで頬が染まる。
それをめざとく指摘してくる莉奈ちゃん。
「あー…リエーフセンパイの前で着たんですね。」
『きっ!着てないよ‼︎』
「誤魔化しきれてませんよ。」
莉奈ちゃんはマイクロビキニを戻すとさっさと他の水着を見に回り出す。
それを追って私も水着を見るが手に取るもの全てを否定される始末…
「センパイ、色気もクソもない。
…この上下とこのパレオ。
私もこれとこれ。
すいませーん!試着入りまーす!」
あれよあれよと言う間に水着を持たされ莉奈ちゃんとまとめて試着室に押し込まれる。
「試着、してみてくださいね?」
そう言ってゆるめられるベルト。
まくりあげられるTシャツ。
下げられるショートパンツ。
『ちょっ⁈自分でするからっ‼︎』
「そう言って試着もせずに終わるなんで許しませんから。」
なぜわかった。
「リエーフセンパイから任されてますから。」
…リエーフ……
後輩に何任せてるのよ…
「はーい。さっさと着替えますよー。」
『ちょっ!待ってええええ!』
わたしに拒否権なんてあるはずもなく、あっという間に着替えさせられたのであった。