第12章 獅子、ご立腹。
『好きよ。』
私がそう呟くとリエーフの動きは止まった。
「みゆさ…」
一般的には男性の嫉妬は女々しいっていうけれど、私は大歓迎。
だって我慢していないはずがないんだもの。
いっぱいいろんなこと我慢させてる。
それでもいつもにこにこして本音は胸に隠してる。
隠さないで。
嫉妬して?
そんな思いを込めた”すき”
思いっきり手を伸ばし、リエーフの頭をぎゅっと引き寄せる。
『我慢しないで私に教えて?全部吐き出して?』
そう言うとリエーフは私の胎内から肉棒を抜く。
そして私の体を反転させると、腰を持ち上げ深く、深く穿つ。
「っ…美優さんばっかりヨユーそうっ…」
『余裕っ…なんてないっ…』
「俺に黙って他の男と出かけないでっ…」
『っん…わかったっ…ああっ!ちゃんと言うっ…』
「体…しんどい時っ…無理しないでっ…」
『んっ…わかったっ…ひゃんっ!』
「美優さんはっ…俺のカノジョ…なんだからっ…」
「俺だけ見ててっ…‼︎」
そう言って覆いかぶさるように私を背中から抱きしめるリエーフ。
そんなリエーフに、私は後ろを振り向きながら口付ける。
『すき』
『りえーふ、すき』
人と違うきらきらの瞳も髪も
無邪気な笑顔も
拗ねると少しだけつきでる唇も
男らしい手も
細いくせにしっかり筋肉のついているお腹も
いつも深く切りすぎちゃう足の爪も
「美優さん」って嬉しそうに名前を呼ぶ声も
ご飯の前に必ずすんすんって動く鼻も
私が好きっていうとほわりと染まるほっぺも
みんなみんな大好き。
どうしたら伝わるかな。
私のこの気持ち。
うわ言のように呟いた”すき”
奥をずんと突かれたとき、目の前がチカチカひかり、
私の目の前は真っ白になった。