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あいつはねこまのわんこ系少年 そのにっ【HQ】

第10章 獅子のいない1週間。ナイショのデート編










「油断しすぎ。」


え、と思う間もなく、私はマサちゃんに引き寄せられ、すぐに唇に暖かな感触が。



え。
え?

今、何が起こったの?

「んなぼーっとしてるともう一回するぞ。」

そう言って笑うマサちゃん。

『うそ!ちょっと待って!』

急いで離れようとしたけれどとっくに私の腕はマサちゃんに捕まっていて…

「残念。逃げらんねえな。」

ぐいと引き寄せられる腕。

ぎゅっと目を瞑れば、強引な動作とは全く正反対。
優しい唇が触れる。

ぬるりとした感覚にびつくいた身体。



とっさに口を緩めたあとにリエーフじゃないことを思い出す。

そんな私の油断を利用してマサちゃんの舌が私の口内に進入した。


初めてなのに私のツボを的確に攻めるマサちゃん。

『…ゃ…まさちゃ…』

「煽んな…….」

舌先を擦り合わせられると身体の中が熱く、疼く。

私の舌先をちゅっちゅっと吸い、マサちゃんの舌が抜ける。
そして唇を柔らかく噛まれ、マサちゃんは私の唇から離れていった。




「ん。ごちそーさん。」

ニヤリ、と笑うマサちゃん。
その笑顔は今まで見た中のどんな顔とも違う、雄の顔をしていた。


「ま、また飯食いにでも行こうぜ。
その代わりお礼はもらうけどな。」

そう言いながらマサちゃんは指で唇を指した。

『そんなお礼あげられないからもうマサちゃんとはご飯いかないもん!』

恥ずかしさを怒りの表情で誤魔化すと、マサちゃんがけらけらと笑う。

「冗談だって。じゃあな。」

そういうとマサちゃんは車の窓を閉め、前を向く。




『っマサちゃん!ありがとっ!』

私は出発しそうになる車に向かって大きな声で叫んだ。

返事とばかりにクラクションが1度鳴り、マサちゃんは帰って行った。






さて、私も家に帰ろう。

さっきのキスで落としてしまったお土産を拾うと、私はマンションの中へと進んでいった。


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