• テキストサイズ

禁断の恋

第1章 一目惚れ


日野さんは眉間にシワを寄せ怒っているようにも見える

「四之森!今、何時だ?」
「10時20分?てへ☆」
「てへ☆じゃない!ったく、20分も遅刻して
ま、グッズも買ってくれたしほとんど握手会済ませたからいいものを」
「日野さん、せっかくの美形が台無しだよ
3人、いるんでしょ?」
「ぐっ…いるよ
お2人は今回初めてですか?」
『はい、初めてです』
「俺もだ」
「なるほど。ではご説明しますね
この会場での握手会は団扇の色によって行われます
団扇の色と同じ色の衣装を身にまとった人物に握手をしてもらいます」
『普通の握手会と違うんですね
なんか緊張するなぁ』
「立ち話もなんだし早速中へどうぞ
3人がお待ちです」

日野さんが部屋のドアを開け中に入っていく
それに続いて俺たちも中に入ると俺は一人の人物に目がクギ付けになった
柔らかそうな茶色の髪、綺麗なオッドアイ、筋のいい鼻筋にスラッとした体型
何もかも俺の理想のタイプで目が離せなくなる
しばらく見つめていると手を差し伸べられた

「オレのこと、応援してくれてありがとう
これからもずっと君だけのために声優を頑張るね」
『あ、あの…俺、初めて来て…
それによくわからないまま団扇を買ってしまって
あっ、すいません!知らずに生意気なこと言ってしまって…』

自分の言ったことに後悔して落ち込んでる時、不意に目の前の男性が俺を抱きしめた
あまりの突然のできごとに戸惑っているとグリーンの帽子を被った男性が怪しい笑みを浮かべている

「朱雀がファンを抱きしめるのって初めてだよな
これは面白くなってきた」
「でもむやみに抱きしめると相手に勘違いされるからやめといたほうがいい
じゃないとお互いが辛くなる」
「わかってる…でもこの温もりが今の俺には堪らなく欲しい
今だけでいいからキスさせて」

だんだん近づいてくる顔に頬が赤くなり思わず目を瞑っているとぐぇという声が聞こえた
うっすら目を開けると知らない男性が男性の首を締めようとしていた


/ 8ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp