第1章 *.浮気の本能〈二口堅治〉
二口「さん、なに焦ってんすか。(笑)そもそも、俺、こうみえて、彼女大好きなんで。ほかの女とヤるとか無理なんすよね。」
私が焦ってるのを見て、鼻で笑ったかと思いきや、
真顔で彼女への愛を語る彼。
って。なに惚気てんだ!
でも、そこまで彼女のこと思ってるなら大丈夫かも?
ってぇえええ!!!
ちがう、ちがうっ!!!
なぜ、彼女の家じゃなくて、私の家なんだ!!
二口「べつ、良くないっすか?まぁ、バレたらヤバイっすけどね(笑)バレなきゃセーフでしょ?(笑)」
「シラナイシ!ってゆーか、私の家...。」
パパは宮城国際空港で働いてるから、まぁ、あんまり家にいない。
三日連続勤務で1日休みという勤務体制だ。
休みの日以外は、基本的に会社の寮に泊まっている。
そして、ママは日本体育大学教諭だ。
私は1人っ子。
あ、それとワンちゃんもいる。
柴犬とチワワの雑種犬。
名前はクロくん。
鼻先がクロいからクロくん。
ってぇえええい!!
紹介している場合じゃない。
二口「あ、親います?」
「もちろん。」
変な勘違いされたらどうしてくれるんだ。
男を家につれこむなんて!!!