第1章 *.浮気の本能〈二口堅治〉
二口「さん。お疲れ様です。(笑)」
まるで、わかっていたかのようにひょっこり現れる彼は、
伊達工業高校 バレー部主将。
二口堅治。
今は、宮城県立大でバレーをしてるんだって。
「おつかれー。」
二口「さんが近くに居てよかったー!マジ助かりました!」
そう、土砂降りなう。
大学生には痛い雨だ。
「もー。ほら、タオル!風邪引く!」
私も彼に甘い......。
二口「あざっす!」
まったく....。
「駅でいい?」
車を出して駅へ向かう。
二口「あ、いや。今日....さんち泊まっていいッスか?」
「.....えっ?」
なにを言ってるんだこの子は.....!
二口「今日、親いないんすよねー。舞にはイトコの家に泊まるっつってますから。」
イトコ?
だれ?
私??
って、ばかやろう。
「何言ってんの、ばかなの?(笑)」
高校時代好きだったから、彼に甘いとはいえ。
流石にそれは不味いのでは?
二口「あ、大丈夫。変なことはしないから。(笑)」
クスクスと笑う彼。
「当たり前!!!!」