【おそ松さん】もう二度と恋しないなんて言わないで【過去編】
第5章 数千年の月日
「・・・ありがとう。
紫雨を止めてくれて。あの子たちを、この山を守ってくれて。」
ただの野狐だった何の力も持たなかった昔とは違う。
きっと今なら望めばなんだって守れてしまうこの大きな力は
壊せないものだってない。
〝遊び”で常夜をここまでボロボロにしてしまう。
もちろん簡単なことではないだろうし
体中が悲鳴を上げるように痛む。
それでもそれは昔みたいに
500年前、常夜が止めてくれた時みたいに
妖力が底尽きたからじゃない。
きっと常夜は気付いていないだろう。
妖力は、まだまだ有り余っているのだ。
紫雨はきっと、わざと常夜の攻撃を受けたんだろう。
この体が動かなくなるまで。
「礼を言われるのも違う気がするが
それは別に悪い気もしないし・・・いいか。」
もし常夜が手加減してないというなら。
いつの間にこんなに強くなってしまったのだろう。
今の私なら常夜ですらあっという間に殺せてしまう。