【おそ松さん】もう二度と恋しないなんて言わないで【過去編】
第4章 愛なんて知らなくて
【紫雨】
空に掲げていた手でピストルの形を作り、
す、っと2人に向ける。
「咲夜ちゃん、紅夜ちゃん、
その人間ちゃんを守るって言うなら
私と敵対するってことでいーんだよねー??
って言っても人間ちゃんが居なくても元から敵対してるか!」
2人に笑いかけて今度は引き金を引く真似事。
「バーン」
声と同時に2人めがけて雷が落ちる。
「返して、と言っているでしょう」
紅夜の声と共に大きめの狐火が飛んでくる。
雷は結界で防がれちゃったみたい。
なぁんだ、3人とも無事なのね。
「っ・・・。
あっついじゃーん、紅夜ちゃん??」
飛んできた狐火は私の右の二の腕を掠めていった。
イライラするなぁ。
今のは外れたじゃない、わざと外した。
「当てるならちゃぁんと当てないとダメでしょ?」
人間なんてみーんな一緒なのに。
また共存しようとするの?
みーんな殺されちゃうのに?
「どかーん」
今度は神輿が木っ端微塵。
ふふ、そうよ、もっと、もっと。
「どーん!
ばーん!
がっしゃーん!
んふふふ、あはは、たーのしーぃ」
んーでも、手ごたえ無いなぁ。
人間ちゃんは2人の作った結界の中だしなぁー。
「あっちゃー、派手にやってんねぇ」