【おそ松さん】もう二度と恋しないなんて言わないで【過去編】
第4章 愛なんて知らなくて
【紅夜】
ノギに詳しい話を聞き終わった頃には
辺りはすっかり暗くなり、静まり返っていた。
どうやら、祭りは終わってしまったらしい。
結論から言えば、何が引き金になったのか
皆目見当も付かなかった。
本当に"そう"なのかも分からないけど
ノギの話をいくら聞き直しても
何が悪かったのか分からない。
だってそもそも、そんなに重要な話、してないじゃないか。
誕生日?
そんなの200年以上生きている俺らにとって
どうだっていいことだ。
そもそも自分の正確な年齢すら覚えていない。
かと言ってそれ以外はほんとに世間話だし
普通に祭りを楽しんでいた、って話だ。
「う゛う゛う゛~・・・・」
長いこと考えこんでいたようで
咲夜が先に音を上げた。
「ここまで聞いて分かんないんだから
もうわっかんないよ!
私は彼岸様探して最悪に備えるから
紅夜とノギは――――――――
ガッッッシャーーーーーン
!?」
考えるのをやめて、行動に移そうか、と話をしていた時だった。
大社の方から破壊音が響いた。