【おそ松さん】もう二度と恋しないなんて言わないで【過去編】
第3章 嵐の前の静けさ
あれから2人そろって咲夜さんに
馬鹿じゃないの二人とも、
と言われながら手当てしてもらい
今は4人で食卓を囲っている。
「さっき咲夜と話してたんだけどね
5日後、十五夜祭なのよね」
「あ、そうですね、もう9月も中盤に入りましたもんね」
最初は堅い喋り方だった彼岸様も
俺の影響なのかは分からないが
最近は同世代と話してるのと一瞬勘違いしてしまうほど
柔らかくなった。
「十五夜祭??」
「あ、そうか、ノギは初めてだもんね」
知らない言葉に首を傾けると
稲荷大社で毎年あるお祭りだよ、と彼岸様が教えてくれる。
それに続くように
「私は巫女神楽を、紅夜は採物神楽を舞うのよ」
ホントは人間がすることなんだけどね、
と咲夜さんが笑いながら教えてくれた。
毎年歳を取らない見掛けで怪しまれないのか、
という問いには
いたずらで無邪気な笑顔と共に紅夜さんが答えてくれた。
「何のために幻術があると思ってるんだ」