【おそ松さん】もう二度と恋しないなんて言わないで【過去編】
第1章 とある山の一角にて
「え!?いや!夜だよ!動かないほうがいんじゃない!?」
・・・。
そうだった、人間にはこの暗がりだと
辺りは見えないのか…。
「歩きなれてるから平気。
手を離さないで着いてきて。」
あぁ。
なにしてるんだろう。
迷い込んだ人間なんて妖怪の格好の餌だ。
私は滅多に食べないとはいえ
それでも口にすることはある。
だというのに。
今私は餌の手を引いて屋敷に向かっている。
喰らおうなんて思っていない。
思わなかった。
はぁ。がらでもない。
帰ったら咲夜と紅夜に任せよう。
煮るなり喰うなり好きにすればいい。
連れて帰るのは私の気まぐれだ。
そこから先、どうなろうと知ったこっちゃない。