• テキストサイズ

【おそ松さん】もう二度と恋しないなんて言わないで【過去編】

第2章 お屋敷での共同生活


【ノギ】

「ほう、名の契約を・・・」

握った手に力が籠められると同時に
声色が変わったのが分かった。

何か、おかしかったか?

ス、と彼岸が間に入った。

「さて、挨拶回りがあるのでの
この辺りで失礼するよ、常夜」

握られていた手が、彼岸によって解かれる。

「そうですな、ノギ、山の生活を楽しむがいい
それでは彼岸様、お気を付けください。」

「ふふ、そう簡単によそ者には手出しさせぬよ
皆によろしく伝えてくれ。
じゃぁの。ノギ。」

自らの名前を呼ばれたことでハっとする。

握手を交わした辺りで声色が変わった。
最後、別れのあいさつなど、初めとは打って変わり
むき出しになった敵意が肌がビリビリとするほどに感じられた。

「・・・はい。
それでは常夜様、失礼いたします。」

もう一度軽く頭を下げ、いつの間にやら
また狐の姿に戻った彼岸の背に跨る。


/ 87ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp