第1章 ギャンブル
「さっさと撮影しよう。」
ジヨンはイライラしたように棘のある言い方をする。
きっと奴隷は自分のテリトリーに入るなってことね。
最初はスンリからだった。
コンセプトは抱きしめることらしく、後ろ姿の私を抱きしめて首のあたりに顔を出して笑ったり、睨んだり、特殊な手袋をして背中に手を回したりしてそのときの表情を撮るようだ。
だから、背中だけでいいのね。
ジャケット撮影ってこんなこともやるんだぁ…勉強になるなぁ…。
スンリは嬉しそうにギュウッと抱きしめてくるからびっくりした。
本当に女の子が好きねぇ…
私がクスクス笑っていたら私を抱きしめていたスンリがビクッとふるえた。
「どうしたの?」
「ヒョンたち、怖い…特に、ジヨンヒョン、今にも俺、殺しそう…」
「まさか、撮影だから気が張ってるのよ。」
「ヌナは分ってない。怒ると怖いんだから…」
兄さんたちが怖いなんてまだまだ子供なのね。