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無色に色を【SARVAMP】

第1章 その名を呼ぶ。


はてさて、どうしたもんか。

私としては明日も平日だし日中から店を開ける準備をしなきゃだから、帰って日替わりメニューの仕込みをしたいところだけど・・・。




月音「えー・・・と?
少ね「・・・・・・(怒)」、あー・・・・・・青年はもしかして色欲の真祖(サーヴァンプ)の主人(イヴ)なのかな?」

御園「!・・・その口振りからして、やはり貴様がこいつらを・・・。
僕の名前は有栖院(ありすいん)御園(みその)。庶民が通う中学3年などではなく帝一ノ瀬学園に通っている、れっきとした高校生だ!!」




そう一息に自己紹介してくれた黒髪の少年もとい青年は、有栖院御園と言う名前らしい。

帝一ノ瀬学園・・・確か、セレブばっかが通ってる高校だっけか。
あーそう言えば時たま見かける制服の学生が居たっけ。みんな傍に執事みたいな人を常備してたような気がする。




月音「そっか、本当に高校生なんだね。ごめんごめん。
私は・・・この先にあるしがない喫茶店のオーナーだよ。まあ・・・色々お互いに聞きたい事もあるよね」

御園「当然だ。
事と次第によっては、貴様を拘束する」

月音「わーそれは怖い。
・・・・・・さて、と。
今の名前はなんて言うのか知らないけど、後は任せよっかな」




前の主人とは違うって事は、名前も変わってるはず。
私が覚えてる名前で呼んでも意味が無いだろうし。

ひとまず・・・私のミッションは買った食材達をすぐに冷蔵する事が優先第一だ。←




御園「な・・・っ!
貴様、逃げるのか!?」

月音「まーさかー。
これ、私の店の名刺ね。ここ住所だけど、解りにくかったら裏面のマップ見てね」

御園「、は・・・?
お、おいっ!?」

月音「そんじゃ、店で待ってるねー」




いつも念の為に持ち歩いている名刺の数枚の1枚を、胸ポケットから取り出して御園くんにポンと手渡す。


ちょっと強引だとは自分でも解ってるけど、野外でこれ以上騒いでたら近所迷惑になりかねないしね。


私はまだまだ不平不満を言ってきそうな御園くんに手を振って、喫茶店への足を再開した。
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