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魔界はーれむ。【R-18】

第1章 魔界


「疲れたでしょう?ご入浴を済ませてから、ゆっくりおやすみなさいませ」

と、ミアーシェがバスタオルとネグリジェをどこから持ってきたのやら、手渡ししてくれる。

「あ、ありがとう……」

ミアーシェがそのまま私の前を行き、部屋の中に設置されたお風呂場に連れて行ってくれる。魔界にもお風呂はあるんだ………。

「魔界にだって、お風呂はあります。基本、人間界とはさして変わりませんので」

「え……っ?あ………そ、そう……」

私、また声に出していたかな……。

私は動揺を隠しきれていない声でそう答える。

「それでは、中で湯船の湯加減を見てきますので、いま召されているドレスを脱いで、置いておいてください」

「え………、えっ!?」

だって私………女だよ?
こんなだけど、女だよ?

ミアーシェって………男だよね??

「ルシファム様に、貴女様のお世話をするように、と仰せつかっております。それでは、早くお脱ぎになって、中へお入り下さい」

それだけ言って、風呂場の中へと入っていく。ここは従った方がいいのだろうか………。私は、胸元強調どセクシードレスを身につけた自分の体を見下ろす。

うん………。
見ても得することなし、見られても損することもなし!潔く、諦めよう。

ただせめて…………、

バスタオルだけでも………。

**********

「王女様、お待ちしておりました」

ミアーシェが私からバスタオルを剥ぎ取ろうとする。私は必死の力で抵抗した。

「いやいやいやっ!私、ひとりでお風呂に入れるからっ!」

私が想像していた以上に恥ずかしかったのだ。

「我慢してください。特に今日はお疲れでしょう?」

そ、そうだけど!
それでもなかなか納得してくれない。

「いやぁあああああっ!」

**********

「はぁああああ………」

洗われて………しまった………。

私の抵抗も虚しく、洗われてしまった。そりゃあ、もう、すっっごく綺麗に。

ミアーシェにはもう部屋を出てしもらって、私は天蓋付きのベッドに、用意してもらったネグリジェとはに合わない、大の字になって寝転がる。

多分、出て行ってはもらったけど、すぐそこに待機しているのだろう。

「ほんと、なんなの……」

朝、目覚めたら、全て夢でした、なんてオチを期待しながら、私の意識はいつの間にか深い闇の中に落ちていった。
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