第1章 魔界
「熱い………」
熱くて硬くて、ぬるぬるしている。初めての感触に少し戸惑ったが、それもほんの一瞬。私はそれを優しく撫であげた。
「ひあっ、んっ!もっ、と……!もっと、激しくっ………んぁあっ!」
男の人のモノを見たのも、触ったのも初めて。なのに、私はどうすればいいのか、全てを知っている。
素質がある、というわけではない。言うならば、初めからその知識が当たり前のように私の中に存在しているのだ。
「私のも……触って………?」
どうして?
とても気持ちがふわふわする。私はこの行為を求めていた。そう、思うくらいに自然に私は彼に求めた。
「おうじょ、さまぁっ………!」
ミアーシェが私のドレスの裾を捲りあげ、下着を横にずらして、直接、濡れているそこに触れた。
「んぁああっ!きもち、いっ……んぅっ……!」
彼が私のそこに指を出し入れする。体内に入ってくる異物感が、とても気持ちよく感じる。
「王女様の中………気持ちいい……」
いつの間にか、私は彼のモノを擦るのを忘れ、ひたすら襲ってくる快感に体を反らせた。
「イキそうですか………?」
イクってなに?
そう思いながらも私は、イク、と連呼した。
「イクっ………イッちゃ、うっぁ………んっ!」
ミアーシェは右手で私の下を触り、空いた左手で私の右の胸を弄った。そして、左の胸を舌で弄ぶ。
「ここも……硬く、なってます、よ……?そんなに、はぁっ、気持ちいいんですかっ……?」
熱くて甘い吐息混じりに、上も下も弄られ、もう私の頭の中は真っ白だ。
「きもち、いいっ……んぁあっ!イクっ、イッちゃう………っ」
いつの間にか、攻める立場が逆転していることにも私は気づかず、快感に身を任せた。
「んぁあああっ!」
体がびくん、と跳ねる。
これがイク、ということなのだろうか。
「王女様────………っ!」
股に挟まれていた脚を退けられ、私は力なくその場に座り込んだ。少し潤んだ目でミアーシェを見上げると、彼は真っ赤な顔で私を見ていた。
「私、なんてことをっ!」
ミアーシェは口を押さえ、目を見開いて私に背を向けた。
「ドレスを……な、直して………ください………」
見ると、私は胸をあらわにしている状態で、なんとも酷い有り様だった。