第1章 出会い
「どーしたのかなぁ?」
女の子の前にしゃがんで話しかける。
「あの…た、立てなくて…助けてください…」
女の子は恥ずかしそうにいうと、
銀時がお姫様抱っこし持ち上げた。
「わぁっ//」
「とりあえず、家でいいか」
ぼそっと言ったことが女の子にも聞こえていたようで、
女の子は顔を真っ青にした。
助けを求める人を間違えた。
このままだったら、お持ち帰りされる…と。
「ああああ、そーゆーことじゃないからね!うち、万事屋だからぁ!一旦預かるだけだからぁ!」
銀時は、慌てて撤回する。
その慌て方がおかしくて少女は笑う。
「クスクス…わかりました。信用します」
誤解が解けたようで銀時は、安心していた。
「あの、助けて頂きありがとうございます」
銀時の腕の中で照れながらお礼をいう少女に、
銀時はキュンキュンしていた。
「いやいや、困ってる人を助けるのは当たり前だからね!ましてや、こんなカワイイ子見捨てる方がおかしいっていうかァ」
「かわいいだなんて」
いやいやと、拒否をする。
「ところで、おじょーさん名前は?」
「小春です。櫻井小春。今日、歌舞伎町にきたんですけど、いきなり絡まれて…」
「小春ちゃんか。俺は、万事屋銀ちゃんって何でも屋さんをやってる坂田銀時だ」
「銀ちゃんか…銀ちゃん!ヘヘヘ」
(小春ちゃん、俺を殺す気かよ!可愛すぎんだよォォ)
心の中で小春に訴える銀時。
「っと、ついたぜ」
「ここかぁ…」
───────ガラッ
「ただいまー」
「おじゃましまぁす…」
中に入ると、銀時は優しくソファの上に小春を下ろし隣に座る。
「これから、うるせーやつら帰ってくるけど気にしなくていいからな」
「…従業員さんとか?」
「まぁ、一応。小春ちゃん、なんか飲む?」
「…あ、いただきます」
銀時が持ってきたのは、いちご牛乳。
「わ、私!それ好きです!」
「まじでか!?俺も、好きなんだよこれ!」
なんて、意気投合しているふたり。