第2章 移りにけりないたづらに
中原先輩の後に続いて歩く
『あ、あの中原先輩?』
中「あぁ?」
やばい。機嫌相当悪い…青筋立てないでくださいよ
『仕事の内容は何でしょうか…』
中「……今度開かれるパーティーに出ろだと」
『パ、パーティーですか』
中「主催者はフランシス・スコットキー・フィッツジェラルド……ギルドのボスだ」
『なっ!?ギルドっ!』
ギルドってあの北米の異能集団
中「開催地は東京ドームだと」
『何でわざわざ東京で…』
中「さーなぁ。4日後だ準備しとけよ」
『かしこまりました。』
歩いて行ってしまった先輩、いつもこうだ
もっとこう先輩と部下って
芥「何をしている」
樋「!!」
そうそうこんな感じ。いつも一緒にって感じ
『何でもないですよ』
樋「あまり無理しないでね」
『ありがとう一葉』
樋口一葉とは一緒にマフィアに入ったため仲がいい。彼女は芥川先輩が好きでよく惚気けて来る。この間もすまんなと言われ手を握られたと嬉嬉として話してきた
『いいなー』
1人で歩いて呟く
あ、パーティーの服どうしよう
パーティー当日
尾「───で、わっちの所に来たと」
『……ハイ』
クイ
頭を下げている私の顔を持ち上げまじまじと見る尾崎紅葉先輩
尾「気に入ったぞ。引き受けようかのう」
『あ、ありがとうございます!』
『あ、あの尾崎先輩?』
尾「何じゃ?♪」
『ド、ドレスはちょっと…』
真っ赤なロングドレスを着せていただいたが…背中!背中ががっつり空いている
尾「これで中也の奴もイチコロじゃよ?」
『なっ!ななななな』
尾「照れるでない♪」
ニコニコ笑う尾崎先輩。何で知ってるの…
『だ、男性がお召しになるものをお願いします!』
尾「いいのかぇ?」
『はい!』
背と一重、あと短髪なのを利用してよく男装して潜入捜査をしているため女ものよりも男ものの方がしっくりくる
尾「…………ほぉ」
『ど、どうですか?』
タキシードを着て革靴を履き髪をセットして尾崎先輩の前に立つ
尾「いいのぉ!!」
『あ、ありがとうございます』
尾「声はこの際仕方ないんじゃが……」
『変えられます……どうですか?』
男装用の声を出す。トレーニングの成果だな。
尾「///ほ、ほれ早くいきな」
『?では行ってまいります』