第8章 享楽*
頭がボーッとする。
額を流れる汗。
揺れるカラダ。
耳元で聞こえる吐息。
腕を回した首は太くて、筋肉質なカラダ。
力強い腕にカラダを支えられ、快楽へ導かれる。
その相手が…この人なんて
「達央さ…っ…ん」
「もう…」
腕を引き寄せると同時にカラダが強張る。
限界はすぐそこ。
「勝手にイクんじゃねーよ」
そう言いながら、わざと感じる部分を擦る。
「もう無理…っ…」
腕と足に力を込めて、抱きつく。
瞼をギュッと閉じる。
今まで感じたことのない感覚に酔いしれる。
「達…央さっ…」
自分でも分かる。
カラダが勝手に痙攣する。
「すげー…ヒクヒクしてる」
まだこの余韻に浸っていたい。
「んっ…」
動かないで欲しい。
「後ろ向け。」
「やぁっ」
ブンブンと首を振っても達央さんは、私の向きを変える。
壁に手を付かせて、腰を突き出させ抽出を開始する。
「っ…んっっ」
「イクなって言ったよな?」
「だって…」
「俺がお前に優しくする義理は無いしな?」
腰を掴んで、打ちつけ続ける。
「もっと足閉じて。」
言われるがまま従えば褒めてくれる。
「良い子。」
クスクス笑いながら、ガンガンと奥へ打ち付けられると反動でカラダが揺れる。
「くっ……ん」
「ヤバ…っ…イク…」
その後は、熱い呼吸音。
甘い声。
この人は、今どんな顔をしてるんだろう。
私は、与えられる快楽だけに集中した。