• テキストサイズ

逢ふことの(裏)~声優さんと一緒~

第77章 待望


約束の日が近づくにつれ複雑な気持ちに苛まれる。

行けば信彦さんを裏切る。

行かなければ達央さんを裏切る。

どうして花火を見たいなんて言っちゃったんだろう。

変えられない過去の言動に頭を抱える。

……。

私は。

私の行動、言動が誰かを傷つけるって事を自覚しないといけないのに。

何度も何度も心に決めて。

何度も何度も破って。

いつも自分の事しか考えてない。

うぅん。もう無意識に自分が楽な方、相手に悪く見られない方を選んでる。

結局は、いつも自分が可愛いだけ。

誰かを思って選択してる訳でもなくて。

ただ。一人になりたくないから相手の心に、思いに甘えてる…

弱味につけ込んでるだけ。

本当に卑怯で。卑劣で。最低。

これ以上、傷が広がらないように…

最後に貴方を傷付ける私を許して欲しいなんて言わないから。

恨まれたって構わない。

最後のワガママを。
/ 549ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp