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逢ふことの(裏)~声優さんと一緒~

第61章 御伽





「ん…」

「チョコの味がする…」

「もっとちょうだい…」

唇の感覚が無くなるほど交わす口づけ。

「溶けちゃいそうです…」

暗闇の中でも…

目を瞑っていても…

どんな表情をしてるかも分かるんだ。

「ボクは、もうキミを求める熱で溶けてるよ。」

「キミ無しなんて、考えられないし。」

「もう離すつもりはない。」

両手をベッドに沈めて、覆い被さる。

「また一つになろうよ。」

返事を待たずに指を滑らす。

「岡本さっ」

「『信彦』…ね?二人の時は、そう呼んでよ。」

手触りの良いしなやかな肌。

「んっ…っ」

キミの良いところなんて、知り尽くしてるんだよ。

「ねぇ…?呼んでよ。」

耳元で吐息を混ぜて囁けば、身震いしながら肩を竦ませる。

指先で固くなり始めた胸の先を弄れば、太股をすり合わせる。

唾液を含ませ耳たぶを噛んで軽く吸い上げれば、呼吸はどんどん上がってくる。


「はぁ…はぁ………ん…」

求めるようにボクの頬に、そっと触れる。

「信彦…さん」

今にも消えそうな小さな声。

初めて呼ばれる名に心が躍った。

「ボクって本当に単純…」

そう言えば、首に手を掛け引き寄せる。

「信彦さん…恥ずかしくて、慣れるまで時間が掛かっちゃいますが…」

「二人の時は、名前…呼びますね。」

少し震えてる気がしたけど、気のせいだよね。


「ありがとう…」

「少しずつでいいんだ。」

「人前でも呼んで欲しい。そう遠くない未来に…。」


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