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逢ふことの(裏)~声優さんと一緒~

第60章 還御


テーブルに並べられたグラノーラ。

「豆乳とミルクどっちがいい?」

「えと…豆乳にします。」

「今日はボクも豆乳にしようと思ってたんだ。」

「気が合うね。」

アルミの缶にスプーンを入れ掬ってボウルに入れる。

「それは何ですか?」

「ん?あ。これはね。甘いプロテインだよ。」

「やっぱり甘いものを接種しないと元気でないんだよねー。」

「日菜乃ちゃんは入れる?」

「いえ…私はこのままで大丈夫です。」

「ありがとうございます。」

スプーンで掬って口へ運ぶ。

視線を上げれば、ニコニコ笑う岡本さんと目が合う。

「どうかしました?」

「うぅん。こうして日菜乃ちゃんが戻ってきてくれて嬉しいんだ。」

「お帰り。」

机に置いた手に岡本さんが手を添える。

その手はほんのり温かくて。

「ただいま…」

ぶつかる視線は柔らかくて、私も頬が緩む。


「片付けは私がしますね。」

食器をトレイに乗せキッチンに進むと声を掛けられる。

「ありがとう。」

「こちらこそ、用意してくれてありがとうございます。」



「絶対に離さないから。」

「え?」

「うぅん。何でも無いよ。」

「そうだ。」

「せっかくのオフだし、どこか出掛けよう。」

ニコニコ笑う顔に私も笑ってみせる。

「もう少し休んでから、甘いもの食べに行きたいです。」

「んー。じゃあ、ボクの行きたいお店でもいいかな?」

「はい。」

「2時間くらいしたら起こすから、もう少し眠ってていいよ。」

「おやすみ。」

「おやすみなさい。」
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