第60章 還御
先端を宛がえば、蜜で潤う場所がボクを誘う。
良いかどうかなんて聞かないよ。
既成事実だって何だって構わない。
キミがボクのものになれば、それで構わないから。
クチュリと音を立てる程感じてくれたと思うと安心する。
徐々にカラダを沈めれば、包み込まれる暖かい感覚。
初めての感覚にすぐにイきそうになるのを必死に堪えた。
キミのナカは柔らかくて。
暖かくて包み込むよう。
ゆっくりと奥を目指せば受け入れてくれる。
「ぁ…っ…暖かくて…気持ちいい…」
頭の芯がぼぅっとする。
こんなに気持ち良いなんて知らなかった。
大好きなキミのナカで感じる熱と感覚。
最高の感覚に酔いしれながら、引き抜けば逃がすまいと絡み付く。
「ヤバっ…っ…くっ」
何度かゆっくり抽出を繰り返すと部屋に響くイヤらしい水音。
「んっ…はぁ…」
漏れる吐息にキミも感じてくれてると安心するよ。
背中に回された腕とボクの腰に絡み付く足。
「っ…」
仕事でなら幾らでも言える甘い言葉も囁けない。
もう何も考えたくない。
目の前にいるキミを全身で感じていたいんだ。