• テキストサイズ

逢ふことの(裏)~声優さんと一緒~

第56章 把持


手を差し出したその先のキミは、あの頃みたいに笑ってくれない。

恥ずかしそうに頬を染めながら俯いて。

どうしてあの時、もっとしっかり手を握らなかったんだろう。

どうして突き放してしまったんだろう。

ボクは、いつも1つのことしか出来ないし。

どうして分からなかったんだろう。

少なくともあの頃のキミはボクを見ていてくれた。


キミに対する想いが募るにつれて、キミを疑い始めてる。

一緒に暮らしても不安で仕方ない。

本当にキミはボクを思ってくれてるんだろうか…

ボクの好きは全てだけど。

キミの好きは一部。

そんな気がして仕方ないんだ。
/ 549ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp