第48章 共鳴
「もしもし?」
「今からですか?」
「大丈夫です。もうすぐで着くので。」
「ご飯はどうします?」
「じゃあ、お湯溜めておきますね。」
画面をタップし電話を切る。
そっか。
今日は大阪から帰ってくるんだった。
帰りが遅いって言ってたから会えないと思ってたのに会えると思うと、やっぱり嬉しい。
岡本さんの隣にいられるようになって時が経った。
一緒に出掛ける機会はあまりないけれど、お互いの家を行き来して共に過ごす時間は増えた。
岡本さんは、平日は沢山の作品の収録。
週末は、イベントも多い。
だから、会える時間は特別なの。
今週は大阪でのイベント。
今回は沢山の人が集まるって言ってたし。
あまり家では仕事の話はしないけど。
今日は聞かせてくれるかな?
少し歩くスピードを早めて自宅を目指した。