第48章 共鳴
「ただいまー。」
そう言って、リビングの扉を開ける岡本さん。
「豚まん買ってきたよ。」
手に持った袋を得意気に持ち上げて軽く横に振る。
「わー。ありがとうございます。」
「冷凍だからすぐは食べられないけどね。」
ははっと笑って袋を渡される。
「お腹いっぱいなので、今度一緒に食べましょ。」
見上げた顔は、いつもほどの元気が無い。
さすがに疲れたのかな?
「お風呂わいてますよ。」
「ありがとう。その前に…」
「?」
首をかしげれば、すぐさま触れる唇。
「日菜乃ちゃん補充させて。」
うっすら開く唇から見える赤い舌。
「私も岡本さん補充させて下さい。」
それを合図に首に手を回せば、腰に回る岡本さんの腕。
引き寄せられるようにもう一度、今度は深い深い口づけを交わした。