第47章 冀求*
下半身へ伸ばす指先に纏わり付く粘液。
感覚が無くなるほど交わす口づけ。
服を脱ぎ捨てれば触れ合う肌は汗が滲む。
聞こえる吐息に嬌声。
全てがボクを刺激する。
まだ余裕がありそうな日菜乃ちゃん。
キミの余裕をボクが無くしてあげる。
差し入れた指を見えるように舐め取る。
そして、足を開かせ主張し出すボク自身を擦りつける。
感じた証を纏わせる。
ね?早くお強請りしてよ。
見下ろせば物欲しそうに見つめる瞳。
舐め取った指で頬、唇、首、胸、お腹と順番に滑られる。
最後に茂みを越え、再度入口を刺激する。
「岡本さんっ…意地悪しないで…っ」
「どうして欲しい?」
「………」
「聞かせてよ。ボクのお願い。聞いてよ?」
「………恥ずかしい…です」
「さっき約束したでしょ?」
「明かり点けちゃうよ?」
照明のリモコンに手を掛ける。
「やめっ…」
「ん?」
「………岡本さん……です」
「なぁに?」
恥ずかしそうに肩をすくめて、小さな声で呟く。
「岡本さんの…欲しいんですっ…っ」
声が震えて泣きそう。
あんまり意地悪しちゃうと嫌われちゃうかな。
「うん。いいよ。ボクの全部あげる。」
手早くゴムを着けて宛がう。
入口をクルクルと円を描くように弄れば自ら腰を動かす。
「だぁめ。」
腰を掴んで動きを封じれば、唇を噛んで瞼を閉じる日菜乃ちゃん。
その唇をボクの唇で塞ぐ。
逃げる舌を追いかけ舐れば誘う声が漏れた。
「入れるよ…」
そう言って、ゆっくりと腰を落とす。
包み込まれる感覚にすぐに動きたくなる感情を抑えて最奥を目指す。
「日菜乃ちゃん。ボクを見て。」
開いた瞳はトロンとしてて、ボクまで溶ろけそう。
「抱き締めて。」
背中に回された手。
「もう我慢の限界。」
「キミをめちゃくちゃに壊しちゃう。」
「ごめんね。」
言い終えると回された腕に力が隠る。
全てを受け止めてくれる笑顔を見て、ボクは思いのままに突き進んだ。