第5章 翻然
「そっかー。じゃあ、コレあげる。」
手渡されたBOXの箱を開けると、その中にはカラフルなエクレアが整列していた。
「わぁ~!可愛い!!」
私の声を聞きつけて、周りの女性声優が集まりだす。
「エクレアーー!!!」
「これってもしかして?」
「あのお店だ~。」
「私コレっ!」
「私は、コレっ!」
「ずるいー!私も!!」
次々に箱から飛び立つエクレア達。
どれが残るんだろ…
こう言う時、新人は立場がね。
えぇ。先輩達のことは立てますよ。
ただでさえ、好かれてないのに…
これ以上敵は増やしたくないですからね~。
私は、BOXを持つ係と化した。