第41章 穏和
「美味しかったですね。」
ペロリと平らげたケーキを片付け、新しく紅茶を入れ直す。
「ふー。お腹いっぱい。」
ソファーに座り、息を吐きながらお腹をさする岡本さん。
「んー。眠くなってきた…少し寝ていい?」
「どうぞ。」
「あ。襲わないでね?」
「襲わないですよ…何言ってるんですか。」
「えー。だって、日菜乃ちゃん前科一犯だし。」
「もう時効ですよ!」
「あはは。ウソウソ。冗談だよ。」
「じゃあ、お休み。」
「あ。お夕飯食べていきます?」
「うん。よろしく。」
「じゃあ、ちょっとお留守番お願いしますね。」
「買い出ししてくるので。」
ふわーっと大きく欠伸をして、クルリと私に背を向け丸くなって寝ている。
「じゃあ、行って来ます。」
チラリと眠る岡本さんを横目にリビングの扉を閉めた。