第29章 陶酔*
頬、首、胸元と流れた水を辿って舌を這わす。
「はぁ…はぁ…達央さんっ…」
「何だよ。」
「今日は2回は無理です…っ…んっ」
そう言いながらも、足を擦り合わせる。
「言ってることと、やってること違うんだけど?」
胸の先端を舌で舐り、もう片方は指で弾く。
「やっ…」
背中を反らし、『もっと』と強請る仕草。
下に指を伸ばせば、シーツにまで伝う蜜。
「グチョグチョだけど?」
「っ……だって…さっきイったから…」
視線を逸らし横を向く。
頬が赤く見えるのは気のせいだよな?
ベッドサイドの棚の一番下の引き出し。
手を伸ばしなれた取っ手に指をかけ、引き出しの中から指先に触れた小袋を取り出す。
「ラスト1個だ。」
「危ない危ない。」
クスっと笑い、封を切り小袋を定位置のゴミ箱へ投げる。
付けるスピードもかなり速くなった。
今までこんなに頻繁にヤってなかったからな。
クスクスと笑えば、ベッドから不思議そうな視線を感じる。
「何でもねーよ。」
「さて。始めようか?」