【ポケモン×忍たま乱太郎】猛獣使いがトリップした。【R18】
第2章 あれま大変なことに
私がよく寝るときに聞いていた話だ。
無論、幼い頃の話だ。
今よくよく考えてみれば小さな子が寝るときになんという話を聞かせてるんだと母には呆れる。
しかし、そのおかげなのか分からないが私は1度も死にたいと思ったことは無い。
感謝するべきなのか…
そんなことを考えながら終わりの見えない一直線の道を進む。
テシテシと頭上に乗っているイーブイが頭をつついてきた。
なんだと思い、ぽふぽふと撫でてやれば、ブイーブイ!と返事が。
残念ながら私はあの話の少女のようにポケモンの言葉は分からない。
私は煩いよ、と一言言って、無視をした。
そうすれば、イーブイだって黙りコケる。
「ぶいー!!ぶぃぶー!ぶいぶぶいぶー!!」
が、今日はいつもとは違うようだ。
なになにと、呆れながらイーブイを地面へと降ろすと光の速さでおすわりとお手をした。
ははーん、お腹すいたのか。
私は歩きながら、バックを漁り、きのみを渡した。
きのみなら水分も取れる。
すると、イーブイはきのみを咥え、抱っこー、とせがんできた。
だから、太るんだ。
イーブイを抱き上げ、肩に乗せれば自分から頭に乗った。
何も無い空間にシャクシャクとイーブイがきのみを食べる音が響いた。
暇だ。
もう歩きたくない。
疲れた。
リズムに合わせて心の中で歌ってみると本当に疲れてきた。
……しかた、ないよね…?
私はバッグについているベルトに引っかかっているモンスターボールを手に取った。
「チルタリス!」
ぽしゅんと音がなり、チルタリスが出てきた。
ボールが手の中に戻ってくる。
毎度思うのだが、このボールはどうなっているのだろうか。
「チルタリス、疲れたからのせて…森に向かって。涼もう…。」
そう言って、イーブイを頭から降ろし、チルタリスの背中に乗せた。
イーブイはまだきのみを食べていた。
「チルチルー!」
チルタリスは私たちが乗ったことを確認し、大空へと羽ばたいた。