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遠い約束

第7章 むっつ振って


《仁王side》



「あれ、仁王。北里さんは?」
#NAME#かがマネージャーとなって、早くも1ヶ月が経つ。
最初は渋い顔をしていた部員たちも、意外と真面目に働く彼女を認めるには十分な時間が過ぎていた。
その中に、自分の態度も反映されていることにも薄々勘づいていたが、好都合だと放っておいたことは鈴奈 本人にばれていたため、少しだけ自重したのは記憶に新しい。
ちなみに、自分でも過保護を通り越して構いすぎの気があったので、こうして一緒にいないことを指摘されるのにも慣れた。

「あ、ほんとだ。うわ、珍しーッスね、先輩たちがバラバラに行動すんの」
「珍しいのは遅刻してないお前さんのほうじゃなか?」
「な…っ お、オレだって…!」
キャンキャン喚くかわいい後輩の癖っ毛をかきまぜ、ついでに黙るように軽く上から押さえつける。
「鈴奈は今日休みナリ」
最近は宣言(?)通り教室に顔を出すようになった#NAM1#だが、1ヶ月前までは一度も出席したことがなかった。(聞けば、単位諸々は成績さえ取ればどれだけ休もうが良かったらしい。本人はサボってただけだと主張)
つまり、今日が本当に休みなのか、はたまたサボりなのかは教員ですらわからなかったのだ。

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