• テキストサイズ

清くあれ【ハイキュー】

第1章 それは何気ない放課後の




「おーい、片付けおわったかー?」

先生の声が響く。
少し救われた気持ちになった。

「スンマセン、あとこれ倉庫に片付けるだけなんで。
手伝わせて悪かった、あとはやるから五十嵐サンはもう帰っていいっスよ。」

返事をする前に影山くんは足早に倉庫に向かってしまった。


外へ出ると冷たい風が容赦なく吹く。

夜は大分冷えるなあ。

寒さでついその場で足踏みをしながら、今すぐ暖かい家でぬくぬくと過ごしたいとは思ったが、足取りは重くすぐ帰る気にはなれなかった。

校門の壁に凭れ、空を見上げる。
そのままずりり、としゃがみ込むと、風が当たる面積が少なくなって少し暖かくなった。


さっき、ひたすらサーブをうっている影山くん。
わたし、正直心を動かされた。

諦めようとしていた自分が恥ずかしくなった。

天才と呼ばれている影山くんは、誰よりもがんばっていたのだから。

/ 16ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp