【おそ松さん】六つ子におぼれてみる気、ない?【R18】
第4章 トド松
電話の内容まで淡々と話し終えたところで
トド松君の手が私の頭を撫でた。
それになぜかひどく安心して
やっと一筋涙が落ちる。
「気付いてあげられなくてごめん
つらい話させてごめん
もう我慢しないでいいから
僕はそんな奴じゃない、見捨てたりしないから
何も心配しなくていいよ
だから、全部吐き出して」
まくし立てるように早口でトド松君がそう言われ
隣同士で座ったベンチで抱き寄せられる。
今までやっとこさ繋ぎとめていた糸が切れた。
泣きじゃくりながら色んなことを話したと思う。
付き合う前、やんちゃした話。
付き合って、色んなところに連れて行ってくれた話。
冬夜と直樹を3人でいつも過ごしてた話。
3人で学校でタバコ吸ってバレて体育教師とドラマみたいな鬼ごっこした話。
気付けばトド松君も泣いてて。
「どうしてトド松君が泣くの」
と苦笑いで言えば
「悲しみを共有して痛みを半分こしたいから」
なんて言うから
寂しくて
悲しくて
つらくて
死んでしまいたかった気持ちが
少し薄れた気がした。