第3章 俺のもの
「わたしがいくらだめな子演じても、結局まーくんはりーくん優先しちゃうし、それでなくとも最近はどんどん忙しくなってるみたいで、全然会えないし、理由をつけて会おうとしてもまーくんは疲れ切ってて、罪悪感はんぱないし…だから!
…まーくん独り占めにしないでよお…」
そう言って友梨香は泣き出す。
普段は強気で口煩く思うけど、弱って泣いてる姿は可愛いものだ。
頭を撫でても気にしない様子でずっとぴすぴす泣いてる。
「よしよし、かわいいかわいい友梨香ちゃん。お兄ちゃんの胸でとんと泣きなさい。」
「誰の所為で泣いてると思ってるのお〜〜」
「まあ、友梨香がいくら泣こうが喚こうが、ま〜くんは俺が独り占めするけどね。」
意地悪を言うと、また友梨香はポロポロと涙を零す。
「ひ〜ど〜い〜〜」
「甘いなあ、友梨香ちゃんは。ま〜くん過労死させるぐらいの勢いで甘え倒さなきゃ、一生かかっても俺には勝てないよ〜? 」
「そんな事、できないから、りーくんに言ってるのに〜!半分半分でいいじゃん、半分まーくん頂戴よぉ〜〜」
「だ〜め〜〜」
もはや何を言ってるか分からなくて、思わず笑ってしまう。