第13章 告白
「嫌だ…そんなのやだよ」
「友梨香…?」
「そんな、突然会えないとか、意味わかんないよ。わたしそんなの、絶対嫌だから!」
あれ、なんで?
何言ってるんだろう。
考えてることと全然違う言葉が出てくる。
どうして?いつものいい子なわたしは?
どうして本心を、言っちゃったんだろう。
頭が混乱している所為なのか、勝手に涙が溢れる。
「…そうだよな、ごめんな」
困ったように、苦笑いするまーくん。
そんな顔、見たくない。
「こんだけ一緒にいるのに、今更勝手な事言って……嫌われても仕方ないことだと思う。……でも、分かってほしい」
そんなこと、聞きたくない。
もう何も冷静な思考ができなくて、徐ににまーくんに抱きつくと、勢いがついて、そのまま二人で床に倒れてしまった。
私の頬に、まーくんの首が密着する。
熱い、鼓動が早鐘のようになっている。
本心を口に出したとき、怖かった。
まーくんに言われたこと、突き放されたみたいで、悲しかった。
でも、触れ合った肌から伝わったその熱に、
ほんの少し、期待してしまった。
おそるおそる顔を上げる。
まーくんは耳まで顔を赤くしていて、わたしと目が合うと、ふいと逸らした。
その表情で、わたしの期待が、一気に膨れ上がる。
「好きなの…」
堪らず、口に出す。
まーくんは驚いたように目を見開いた。
けど、何か言いたげに口を開くのに、考えあぐねてきるようで、そのままでいる。
「…さっき、わたしのこと、嫌い?って聞いたら、否定してくれたよね。それって、期待してもいいの……?」
「それは……!」
まーくんはきっと、正しいことを言おうとした。
でも、わたしはまーくんの目を至近距離で見つめて、
そうすると、まーくんは次の言葉を呑み込むように、喉を鳴らした。
わたしは狡い。
でも、いまを逃したら、きっと一生、手に入らない。
わたしは言葉を続けた。
「わたし、まーくんの彼女になりたい」