第13章 告白
まーくんたちがいない学校はつまらない。
高校は若干地元から離れた学校を選んだお陰で、中学の時の同級生は少なく、悪い噂が広まっている様子はなかった。
それでも、話しかけられても今更どうなって友達を作ればいいかも分からず、わたしは結局一人で学生生活を送っていた。
まーくんがいなければ別に悪い点をとる必要もないので、授業もそこそこ聞いて、中間ぐらいの成績をキープしていた。
ぼんやり黒板の字を目で追っていると、ポケットの中のスマホが震える。
こっそり机の下で通知を確認する。
まーくんだ!
『友梨香おつかれ。先週は一緒に出かけてくれてありがとう。今日放課後時間あったら会えるか?』
顔がにやつくのを教科書で隠す。
この間会ったばかりなのに、もう会えるなんて!超幸せじゃん!
急いで返信する。
『大丈夫だよ!どこ集合?』
『申し訳ないんだけど、俺んちでもいいかな?ちょっと色々事情があって…』
衝撃で、ついスマホを落としそうになる。
…が、太腿でキャッチ。
まーくん家?!
行っていいの?!???
大丈夫かなわたし、正気を保っていられるかな……
事情っていうのが少し引っかかりはしたけど、わたしはそれどころじゃなかった。
隣の席の子が、訝しげにわたしの事を見てきたので、慌てて表情と姿勢を正す。
もうそこからは授業なんて1ミリも頭に入ってこない。
はやく放課後にならないかなあ・・・
そればっかり考えていた。