第11章 反省
先週末はあっという間だったな。
最終的に、帰りは友梨香は急用で、現地解散になっちまったし…
本当は、もう少し長く一緒にいたかった。
それにしても、昨日の友梨香はまた新鮮で、可愛かったな。
「ちょっとサリ〜、なにニヤニヤしてんの」
ずい、と顔が近づく。
うわ、と驚いて椅子ごと後ろに倒れそうになると、今度は別の誰かに後ろから支えられた。
「なんだ、おまえらか…びっくりさせんなよなー」
全然気がつかなかった。目の前にはスバル、後ろで椅子を支えてくれたのは北斗だった。
というか、この状況、デジャヴだな。
「びっくりさせんな、じゃないよ〜!最近よくぼーっとして。あんずも心配してたよ?」
そうだ、あんずだ。
前にスバルと同じような事をあんずにやられたな、と思い出す。
「大丈夫か?体調が悪いのなら無理はしないほうがいい。レッスンも数日くらいなら控えてもなんとかなるだろう。」
北斗は、ぶっきらぼうながらも、本当に心配してくれているようだ。
「いや、大丈夫だ!でも最近忙しくてちょっと疲れてるのかもしんないな。あ、でも全然大丈夫だからな!レッスンとかはちゃんと参加するから!」
誤魔化すように笑うと、スバルが眉を顰めながらじーっと見てきた。