第10章 罪悪感と欲求
「はいはい、お茶持っていくから先に部屋行っててね」
軽くあしらってキッチンに向かう。
血を吸われた後は、罪悪感がすごい。
血を吸われる行為自体というよりは、わたしがそのときに抱いてしまう感情への罪悪感が大きい。
小学生の時。
りーくんに血を舐められて、その時の表情を見て。
はじめて好奇心が湧いた。興奮した。
こんな感覚がはじめてだった。
それから暫くして、りーくんはわたしの血じゃないと駄目なんだって事を知って、
求められるってこういう事なんだって思った。それも、はじめてのことだった。
それからりーくんに求められると、拒否することができない。
まーくんのことが好き。だからきっとこの欲求に従ってはダメなんだ。
そう思っても、またりーくんに求められればやってしまう。その繰り返し。