第4章 処遇
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すぐに着替え終え、髪を整えた私はまだことことと音がする小箱を慎重に手にとる。いつも髪飾りや結び紐しかいれない軽いはずの小箱はずっしりと重かった。
(わかってはいたけれどやっぱり夢じゃないんだ。)
まだ、さっきまでのことが信じられなくて思いっきり大きなため息をつくと胸元に小箱を引き寄せ、立ち上がる。
いつの間にか静かになった部屋の外が気になった私はゆっくりと障子を開けた。その瞬間に目の前に立ちはだかる政宗さん達の着物が目に飛び込んだ。
矢継ぎ早に聞こえる彼らの問い。でも私にはそれに答える余裕がなかった。
ここしばらく会えなかった彼らが今こうして間近にいるといること、そんな彼らの強い視線が自分に降り注いでるということを今更だけど理解したからだった。
皆に会えた嬉しさと、寝起き姿を見せてしまったはずかしさ、忙しいはずの彼らを自分のせいで振り回してしまったことへの申し訳なさで顔を真っ赤にさせて思わずうつむいてしまう。