第3章 勇気
「一松ぅ~、こんなところで寝てたら風邪ひくぞ~」
ん~、うるさいなぁ~
「起きないね?じゃあ、僕が!一松兄さん、お・き・て♡」
・・・。
「はいはいはいはーい!次、いいっすか?いっちまっつ兄さ~んおはようございマッスルマッスル~!」
「あ~あ、あっちむいちゃったよ。じゃ、次チョロ松」
「え、僕?え~と、一松っ起きろ!一松!!」
あ~、眠い・・・あと五分
「ピクリともしないですな~」
「おい、カラ松起こして」
「OK、やはりスリーピングビューティー一松を眠りから覚ますには俺のラb」
「アイタタタタタ!」
「カラ松、そういうのいいから早く起こしてよ!」
「あ、はい・・・一松?」
・・・カラ、松?
「一松、そろそろ起きないか?」
心地いいな・・・
「う・・・ん・・・」
愛しい人の声に重い瞼を開けた。
目の前には声の主が優しく微笑んでいる。
俺もそれに答えて微笑ん・・・でしまった!
思わず目の前のカラ松の顔面に拳をめり込ませた。
川の中にカラ松がすっ飛んだ。
そんなのには目もくれず他の兄弟が俺のことをにやにやと見ていた。
俺は一睨みしてそれを止めさせた。
おそ松兄さんはカラ松を助けに、チョロ松兄さんとトド松はバーべキュウの準備が残っていたんだと言って慌てて回れ右した。
十四松はちょっと挙動不審に俺の腕に抱き着く。
「兄さん、バーベキューが待ってまっせ!」
「うん、お腹すいた、早く行こう」
にぱっと笑う十四松と手をつないでテントに戻った。