第13章 働く六つ子(バイト編)
「おそまぁあああああああああああつ!何てことしてくれるんだっ、おそまぁああああああああつ!!」
へらへらと笑いながら頭を掻くおそ松の肩を揺さぶる。
「ごめん、ごめぇ~ん!まさかあの一松がこんなにあからさまにエロ本にやきもち妬くとは思わないっしょ~?」
「・・・ヤキモチ」
そう言われてみればこれはそういう事なのか?
そう思うとなんだか嬉しくもあったが、そんなのんきなこと言っている場合ではない。
俺はまだうずく傷を押さえてスリッパを履くと、点滴スタンドを引いて病室を出た。
事を起こした本人は病室からひょっこり顔を出して「頑張ってー、カラ松ー」と手を振っている。
まったく困った兄だとため息をつきながら俺は一松の行きそうな場所を探した。