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【おそ松さん】色松恋物語(BL長編)

第13章 働く六つ子(バイト編)


トド松side


カラ松兄さんが働いていた、もしくは現在進行形でどこかに勤めているのかどうかに関しては後で一松兄さんを問い詰めるとして、今は職探しが優先だ。

正直働きたくはないけれど、いろいろなことがあって傷ついている一松兄さんの事を支えてあげたいと思った。

ハロワに向かう途中のコンビニの自動ドアのポスターに僕は飛びついた。

「ねぇ!ちょっと、チョロ松兄さん!!」

そこには夜勤のできるアルバイトを募集していることが書かれていた。
家からすぐの場所で立地も悪くない。
チョロ松にさんもいいんじゃない!?と乗り気だったので、とりあえずポスターに描かれている問い合わせ先に電話してみた。
面接は今日できるということだったので今日の夕方、再びこのコンビニに来ることになった。

チョロ松兄さんは緊張した面持ちでリクルートスーツに袖を通している。

「ねぇ、コンビニのバイトの面接だよ?固すぎない!?恥ずかしいからやめてよ!」
「どこが恥ずかしいっていうんだよ!」

僕は溜息を吐きながらシンプルで綺麗目の服をチョイスした。


その様子を横で見ていた一松兄さんが「あの・・・」と口を開く。

「なあに?一松兄さん」
「えっと・・・ごめん」
「何で謝るんだよ?」

チョロ松兄さんが眉を下げて一松兄さんの横に腰を下ろした。

「俺の所為で・・・」
「もう!一松兄さん、その『俺の所為』っていうのタブーね!別に一松兄さんのためでも一松兄さんの所為でもないから!僕はカラ松兄さんからお金を巻き上げて、一松兄さんから恋バナが聞きたいだけ!」

すると、襖が開いて入ってきたおそ松兄さんが声を上げる。

「カラ松から金を巻き上げるって何!?」
「げっ・・・」

聞かれてしまったかと僕は舌打ちをする。
だけど、素直にカラ松兄さんとの約束の話をした。

「今日、カラ松兄さんと電話で取引したんだよ。カラ松兄さんの代わりに働く、その代りにカラ松兄さんが回復したら3割増しで返してくれるってね」

一松兄さんはカラ松兄さんがそんな電話をしてきていたことに驚いているようだった。

「なんだよ、たった3割増しか・・・倍っていうんだったらトド松と交代でと思ったんだけどなぁ~」

そう言っておそ松兄さんは雑誌を開いて畳に寝転がった。

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