第12章 何度でも(モブサイコ編)
一松side
カラ松からの告白に初めてかというくらいドキドキした。
と同時に俺の瞳からは涙が溢れる。
今日はかなり涙腺が緩いらしい。
明日には瞼が腫れてしまっているのではないかと心配した。
カラ松が俺の涙を拭って甘い言葉を囁く。
「一松、愛している・・・お前じゃなくちゃダメなんだ。俺と付き合ってくれないか?」
返事をしたいのに嗚咽でなかなか返事ができない。
その代りにカラ松の首に腕を回し縋りつくようにした。
カラ松は目を細めた優しい表情で俺の頭や背中を撫でてくれた。
こんな俺を何度でも愛すると言ってくれたことが本当に嬉しかった。
「俺も・・・ひっく・・・きっと、そうだよ?」
少し体を話し俺の顔を覗き込んでくるカラ松。
死ぬほど恥ずかしいけど別れの言葉を口にした時のカラ松が泣いていたことを思えばどれほど本気で今の話をしてくれていたかは十分すぎるほどわかっている。
だから俺も思っていることをちゃんと言葉にしなくてはいけないと思った。
チョロ松兄さんにもそう言われたのだから・・・
「俺も、生まれ変わる、えっく・・・ひっく、もっと自分の気持ち言葉にできるように、すれ違わないように・・・そして、俺もまたお前だけを愛してるっ」
俺達は再び布団に体を預け、深くて長いキスを交わした。
その後、カラ松は赤い顔をして瞳を閉じて唸っていた。
でも、面会時間を過ぎている今、俺はこの布団の中に隠れて居るしかない。
「遠分お預けなんだから慣れなよ、ヒヒ」
そう言って体を寄せて少し意地悪をする。
そして、泣きつかれていた俺はスッと意識を手放した。