第11章 別れ(モブサイコ編)
一松side
チョロ松兄さんが真剣な顔して俺の肩を揺さぶる。
「お前は逃げてるだけだよ一松っ!人と向き合う事を避けてるだけだ!ちゃんとカラ松と向き合えよ!嫌いになったなんて嘘つかずに本当の事を言えよ!傷つくカラ松を見て自分が傷つくのが怖いんだって!」
頭がくらくらした。
エスパーにゃんこに胸の内を言われてしまった時と同じ感覚。
俺はその場に膝から崩れ落ちた。
チョロ松兄さんは俺の背中を撫でながら言った。
「気持ちは言葉にしてやらなきゃ、あのバカには伝わらないよ?」
と、チョロ松兄さんは下がった眉をさらに下げて笑った。
病室へ戻る途中十四松とトド松と出くわした。
目元を赤く腫らした十四松の頭を撫でてやる。
「十四松、ごめんね・・・ありがとう」
すると十四松はぱーっと笑顔になった。
それ以上言葉を交わすことはなかったけど言わんとすることは分かっている俺達はお互い頷きあった。
そしてチョロ松兄さんをそこに残して、俺は一人病室に向かった。